BEAUTY COMPLEX COLUMN
vol.
2
美の定義
2020/11/17
written by TOMO IKEZAWA
時代によって「美しさ」の定義はことなる。
1980年代は、マリリン・モンローに代表される様に、ふくよかな女性が美しいとされ、1990年代に入ると、モデルはこぞってかなりタイトなカラダ、つまり細くすらっとしたカラダを求める様になった。それは、世の中の美の定義がそうだったからだ。
2000年になるにつれ、メリハリのある健康的なカラダに移り変わり、現代の美の定義は「しなやかでかつアクティブなカラダ」と言われている。女性らしさに、人間としての機能と質がプラスされた。
その背景は、男女差別が問題視される世の中になったことが挙げられる。見た目が引き締まっているということではなく動きがしなやかで、そしてアクティブな感覚を表現できるカラダは、現代社会の女性の在り方を物語っている様に思う。
女性としての主張すべきしなやかさと、この社会で男性と対等でいるためのパワーを持ち合わせること。それが「しなやかでかつアクティブなカラダ」と表現するとわかりやすい。
「しなやかでアクティブなカラダ」
それでは、「しなやかでアクティブなカラダ」はどの様にして、手に入れるのだろう?
一言で言うと、「動きの中でカラダづくりをすること」である。
例えば、ウエイト・トレーニングでは筋肉は作れても、動ける筋肉を作れるわけではない。
動けるカラダは動きを作り出している筋肉を教育する事。
つまり自分の意志によって、筋肉をコントロールして動かすことが必要とされる。
例えば「足を高く上げて走る」「カラダが左右にぶれずに走る」そんな課題に対してどの筋肉を使うことでそれが可能になるのか?を理解し、実際に筋肉と意思疎通をするトレーニングを実施する。これを『スピード・トレーニング』という。
『スピード・トレーニング』は動けるカラダを作るということだが、動けるカラダには大きな、大きな副産物がある。
それはフォルム(見た目)がしなやかに見えるということ。
しなやかさは、カラダを対角線や上下にグーンと引き延ばして見せることが可能である。これによってお尻の位置が高く、脚が長く、姿勢が美しくなり、動きにキレが出る。
「どうしたの? 雰囲気が違うけど」そう言われることは間違いないだろう。
カラダづくりは「オーラ」をもたらす
カラダづくりは雰囲気を変化させ、その人に「オーラ」をもたらす。トレーニングはその人のオーラを引き出すことともいえる。
トレーニングに取り組む女性が近年非常に増えてきた。
筋肉をつけるのだけはなく、筋肉をコントロールする能力を鍛え、「オーラ」を手に入れることは、ワンランク上の自分になれる第一歩なのかもしれない。